【漢検】読み 2【準一級】
前回(【漢検】読み 1【準一級】 - どくとる・めも)の続き。
今回も「読み」の問題から、新しく学んだ単語達を紹介。
杜漏(ずろう)は粗雑で手抜かりが多いこと。ちなみに日本酒を醸造する職人は「杜氏(とうじ)」という。同じ字だが読みが違う。
神祇(じんぎ)は、天の神と地の神のこと。
遁辞(とんじ)は言い逃れの言葉、逃げ口上。
古諺(こげん)は、読んで字のごとく昔から伝わる諺の意。
鶏肋(けいろく)は、大して役に立たないが捨てるには惜しいこと。または、体が小さく弱いこと。文字通り「トリのアバラ」を意味し、食べるほどの肉は無いものの捨てるのは惜しいことに由来する。
落胤(らくいん)は、身分の高い男が正妻以外の身分の低い女に産ませた子を指す。ツイフェミの方々がブチギレそう。ちなみに「卿相」は「けいしょう」と読む。
穎脱(えいだつ)は、才能が特に優れている様。
腫物(しゅもつ)は、はれもの/できものを指す。「しゅぶつ」ではない。
禰宜(ねぎ)は、宮司を補佐する職のこと。ちなみにこれは「和ませる」を意味する古語「ねぐ」に由来し、禰宜の職務は、神の心を和ませてその加護を願うことだそうだ。
侃侃如(かんかんじょ)は、和やかであること。これは、かの「論語」の一節である。「侃侃諤諤」という表現があるから、読み自体はそこまで難しくないかも。
今回はひとまずこれくらいで。
【漢検】読み 1【準一級】
図書カードが余っていたのと、語彙力を増やしたいという欲求とが相まって、漢検準一級の問題集を買ってしまった。
準一級というだけあって中々に歯ごたえのある単語が並んでいて、逐一辞書を引きながら勉強するとかなり時間がかかるが、実際に受験して準一級を取得しようともくろんでいるわけではないので気楽に行こうと思う。
今回は「読み」の問題から、新しく学んだ単語達を紹介。
云為(うんい)とは言葉と行為、言行のこと。
尤物(ゆうぶつ)は、優れたものや美人を指して使う語。統計学の分野では「最尤(さいゆう)」といった言葉をよく見かける。
禾穀(かこく)は、稲、麦、稗(ひえ)、粟などの穀物の総称だが、単に稲を意味する場合もある。
郁郁(いくいく)は、文物や文化の盛んな様を意味する。人名としてもたまに用いられる感じなので、読み自体はそこまで難しくないかも。
檮昧(とうまい)は、愚かで道理に暗いこと。
潟湖(せきこ)は、砂州やサンゴ礁により外界と隔てられた水域を指す。ラグーンともいう。「がたこ」ではない。
清穆(せいぼく)は、清らかで和らいでいること。なお、例文の「ご清穆の段お慶び申し上げます」は、手紙文で用いられる定型文であり、相手の幸福や健康を祝う語。
禿筆(とくひつ)は、禿げた筆と書いてある。すなわち自身の文章や筆力を謙遜して言う語である。ちなみに「警世」は世間の人に警告を発すること。
爾汝(じじょ)は、「お前」や「貴様」のように遠慮なく呼ぶことを指す。「汝」は「なんじ」とも読めるが、「爾」もまた「なんじ」と読める。
全然関係ないけど「爾」という字を見るとどことなく仏教の雰囲気を感じて、曼荼羅的なビジュアルを連想してしまう。
萱堂(けんどう)は、母を敬って言う語。その昔、中国では主婦の部屋を北堂といい、そこに萱草(かんぞう)を植えたことに由来する。
萱草はワスレグサとも言うが、ワスレナグサとは別物らしい。ややこしすぎる。
蛙声(あせい)は、読んで字のごとくカエルの鳴き声のこと。ちなみに「蓋って」は「おおって」、「喧し」は「かまびすし」と読む。難読漢字の欲張りセットである。
萩花(てきか、てっか)は、これも読んで字のごとくオギの花のこと。「楓葉」は「ふうよう」、「索索」は「しつしつ」と読み、風が寂しく吹く様を指す。
ひとまずこれくらいで。
IMEが「うんい」とか「せいぼく」とか「あせい」とかを正しく変換してくれないあたりに、レベルの高さが現れている。もうこのレベルまでくると日常生活での使用機会ゼロなのでは...?
さて、この語彙力増強シリーズ、いつまで続くかな。