【漢検準一級】読み 3【難読漢字】
前々回(【漢検】読み 1【準一級】 - どくとる・めも)および前回(【漢検】読み 2【準一級】 - どくとる・めも)に続き、久しぶりに漢検シリーズ。
趨向
趨向(すうこう)は物事の成り行きがある方向に向かうこと。また、その成り行き。
「趨勢」などを知っていれば難しい単語ではないのだが、パッと見で「趣向」と間違えないようにしたい。
蓑笠
蓑笠(さりゅう)は、読んで字のごとく「みのとかさ」である。訓読では「みのかさ」となるが、漢検においては音読みと訓読みのどちらで読むかを指定される(らしい)ため、状況に応じて判断する必要がある。
補綴
補綴(ほてい(「ほてつ」とも))は破れなどを繕いつづること。転じて手を加えて不足などを補って改善すること。
現代においては歯科の分野においてよく使われるようで、歯の欠損を義歯や金属冠などで補うことを意味する。
蟹行鳥跡
蟹行鳥跡(かいこうちょうせき)は、西洋の書物と漢文の書物のこと。
しかし、蟹と鳥が書物とどう関係するのか? 蟹は横方向に移動することから、「蟹行」は左から右へ読む西洋の書物に例えられる。一方、「鳥跡」は、鳥の足跡を見て文字を作ったという故事に由来し、漢字のことを指す。
允許
允許(いんきょ)は、許すこと。許可。「允」は、単体で認めて許すことを意味する。
鍾愛
鍾愛(しょうあい)は、たいそう好きこのむこと。大切にしてかわいがること。
ところで「一方ならず」は「ひとかたならず」と読み、一通りではないこと、並外れていることを指す。
一揖
一揖(いちゆう)は、「一礼」とほぼ同義で、軽くお辞儀をすること。「揖」は、両手を胸の前で組み合わせて行う敬礼の意。
堰堤
堰堤(えんてい)は、ダムよりも規模の小さい堤防のこと。土木関係の分野の人は、余裕で読めるかも。
柴扉
柴扉(さいひ)は、しばで作った扉。しばの戸。また、わびしい住居。ちなみに「柴」は雑木の小枝を意味する。
ちなみにこの例文は、広瀬淡窓が読んだ漢詩の一節(示塾生 - 日本の漢詩 - 漢詩・詩歌・吟詠紹介 - [学ぶ] - 関西吟詩文化協会)となっている。
今回はひとまずこれくらいで。