【TeX】文書のページ背景を変えて疲れ目防止【初心者向け】
に関するエントリを書くのははこれが初めてかも。
タイトルの通り、文書のページ背景を変更するのが今回の目的。
ビジネス用の文書作成ソフトとしては、やはりMicrosoft Wordが圧倒的シェアを占めていると言っていいだろう。実際、使いやすいソフトだとは思う。
しかし、個人的にどうしても許せないのは、白背景に黒文字をタイプしていくのが基本的な使い方であるという点だ。
私は極度の近眼で、それが関係しているのかどうかは不明だが、白背景に黒文字はまぶしすぎて直視できない。Wordだけならまだ我慢もできようというものだが、大抵のWebページは白背景になっているし、WindowsのUIもそんな感じだ。私は日々、明るすぎる画面に辟易していて、ディスプレイの輝度やコントラストはかなり低めの値に設定している。
聞くところによると、背景と文字のコントラストの差が激しいと目の疲れを招きやすいようだ。そういう意味においても、白背景に黒文字というのは悪辣の極みという印象もあるが、不幸にも人類はこれを文書のスタンダードとしてしまった。
結局のところ、相手に渡す最終的な文書が白背景&黒文字になっていればそれでいいのだ。文書作成の作業中は、もっと目に優しい色使いでディスプレイに向かいたいものである。
なら比較的簡単にこの目的を達成できそうだし、実際できたので、備忘録として書いてみる。
色の設定については様々な考え方があるだろうが、今回は「黒背景&緑文字」にしてみた。一昔前のPCの画面のような設定だが、目に優しい配色らしい。
まず、ページ背景の変更には、pagecolorパッケージを使う。あらためてダウンロードせずとも、最新バージョンのならデフォルトで導入されている(私はMac用のTeXShop ver. 4.53で動作を確認した)。
プリアンブルに、次のように記述しよう。
\usepackage{pagecolor}
次に、テキストの色だが、今回は"darkpastelgreen"という色を自分で定義してみた。やはりこれもプリアンブルに、以下の様に記述する。
\definecolor{darkpastelgreen}{rgb}{0.01, 0.75, 0.24} \color{darkpastelgreen}
色の設定にあたっては、LaTeX Color Definitionsを参考にした。紹介されている色の種類も豊富で、かなり便利。
最後に、プリアンブルの末尾に、次のように書き込もう。
\pagecolor{black}
あとはいつも通り文書を書いていけばいい。上のようなコードでどういう見た目の文書が得られるか、確認してみよう。
これが見やすいかどうかはともかく、当初の目的は達成できた。あとは配色センスの問題だ。
ところが、これまでの議論にはひとつ落とし穴があって、もし背景を変えずに(pagecolorパッケージを使わずに)テキストの色だけ変えたいという場合には、代わりにcolorやxcolorといったパッケージを読み込む必要がある。そうしないと、color関数が使えなくなってしまう。
これで疲れ目とはおさらばだ。まぁPCの画面を見ないっていうのが一番いいんだけどね。