【高校英語】文法・語法その4
高校英語の文法・語法の復習、第4回。
今回も「英文法標準問題精講」から、誤文訂正問題を扱う。
以下の文には全て、文法的な誤りが含まれている。それを指摘し、正しい英文に修正しよう。
これは前回のエントリで扱った問題と同様のパターン。条件や時を表す副詞節の中では未来形の代わりに現在形を、未来完了の代わりに現在完了を用いる。したがって、when以下を現在形にして、”I'll call on you when it is convenient to you.”が正解。
なお、”call on”は「~を訪ねる、~に~を要求する」といった意味で使われるが、"call for"と混同しないようにしたい。
- 日曜日にお伺いします→I'll call on you on Sunday.
- 我々は友人たちに援助を求めた。→We called on our friends for help.
- 助けを呼ぶべきです→We should call for help.
succeedは多義語であり、「成功する」ことを意味する場合と「継承する」ことを意味する場合とがあるので、注意が必要だ。そして、前者の意味では自動詞として使われるのに対して、後者の意味では他動詞として使われる。
この文のsucceedは前者の意味で使われているだろう。その場合、"succeed in doing"の形が一般的だ。よって正解は、”No one has succeeded in explaining these phenomena.”となる。
succeedの用法の区別については、こちら(succeedの意味は?inやtoがあると意味が変わる?)がわかりやすい。
insist, suggest, recommend, request, proposeといった語は、注意して用いる必要がある。いずれも「提案」のニュアンスを含むという点で共通しているが、これらは以下のようにthat節を伴う形で用いることが多い。その際、that節内の主語に対する動詞には、”should ~”、仮定法現在、動名詞のいずれかを用いる。
- すぐ行くべきだと、彼女は彼に提案した。→She suggested that he should go at once. または She suggested that he go at once.
- 歯医者に行くのを延期してはどうかと、私は提案した。→ I suggested postponing your visit to the dentist.
本問においても同様にrepharese可能だが、insistはonまたはuponを伴って用いられるので、”He insisted on sincerity being the principle of human life.”または"He insisted that sincerity was the principle of human life."が正解となる。
後者の文については、should beやsincerity isはだめなの?という疑問がわくが、この場合のinsistは仮定的な意味合いを含んでいないからだろうと、私は解釈している。
参考→https://www.efjapan.co.jp/eigo-resources/english-grammar/reported-speech-orders-requests-suggestions/またはhttps://www.englishcafe.jp/tense2/8-1-1.html。後者のURLで紹介されている3文は、いずれも仮定的なニュアンスを含んでいる。ただし1文目(”They decided that the match be put off.”)だけはわかりづらい。どうにも"decide"と仮定が矛盾しているような気がしてしまう。試合を延期することが決まっただけで、実際にはまだ試合は延期されていないから仮定的な意味合いだ、ということかな。
concernは他動詞なので、この文では目的語が欠落してしまう。例文のような表現をしたい場合には、”So far as I am concerned, your plan leaves nothing to be desired.”が正解。他にも例文をいくつか見てみよう。
- 栄養価という点では、フレンチフライよりマッシュポテトの方がいいです。→So far as nutritional value is concerned, mashed potato is better than French fries.
- 文法に関しては、あなたの作文は完璧です。→As far as grammar is concerned, your composition is perfect.
(出典: 【英語】1分でわかる!「as/so far as ... is concerned」の意味・使い方・例文は?ドラゴン桜と学ぶ英語主要熟語 - Study-Z ドラゴン桜と学ぶWebマガジン)
このように、人称名詞以外も使用可能。いずれも「~に関する限り、~の点では、」という意味を持つ。
costはSVOOの形で用いて「費やさせる、犠牲にさせる」と言った意味を持つ。
彼らは勇気がなかったばかりに自由を失い, 最後には生命までも失った. →Lack of courage cost them their freedom, and finally their lives.
本問もこれと同様に考えて、"The serious research he engaged in cost him his life."が正解。
"I feel sleepy."などというのはもはや説明不要だろうが、このようにfeelの後に形容詞が来ることはあれど副詞は来ない。また、presenceの前に定冠詞を補うのが適切だろう。よって”The boy felt awkward in the presence of ladies.”が正解。
これまた受験英語のお決まりのような問題だが、injureは非意図的に負傷することを意味するのに対して、woundは意図的な傷害を意味する(injure, hurt, wound - 英単語の正しい使い分けを勉強してすっきり英会話!)。よって、本問のような交通事故の場合は”He was seriously injured in a traffic accident.”が妥当。"injured by"も用いられるが、事故等を表す場合にはinのほうがより一般に用いられる。ただし、injured by falling masonry(石造物が倒れて怪我をする)という例もあるようで、この辺りはあいまいな部分もあるのだろう(【前置詞inとbyについて】Hewasseriouslyinjured... - Yahoo!知恵袋)。
今回は7問。お疲れ様でした。